ヒプロメロース (略称 HPMC) としても知られるヒドロキシプロピル メチルセルロースは、非イオン性セルロース混合エーテルです。これは、眼科で潤滑剤/増粘剤として一般的に使用される半合成の不活性粘弾性ポリマーです。 HPMC は冷水中で膨張して透明またはわずかに濁ったコロイド溶液になります。温度が一定以上に上昇するとゲルを形成します。溶解度は粘度によって変化し、粘度が低いほど溶解度は高くなります。HPMC は仕様によって特性が異なり、メトキシ含有量が減少するにつれて水溶性が低下します。
注: ラボでのテストでは、温度が 45 ℃ を超えると、HPMC 溶液が濁ることがわかりました。これは、高温のHPMC によるゲル形成が原因であると考えられます。
ろ過ソリューションとケーススタディー
ヒドロキシプロピルメチルセルロース溶液の粘度と吸着特性により、滅菌ろ過が難しく、フィルターの選定が適切でないと、ろ過流量が遅くなります。減衰が早くなり、ローディング能力が低いなど問題が発生します。このような状況に対応するため、Cobetterはお客様と共同で、また自社ラボで多くの試験を実施しました。V-maxテストの結果に基づいて、ヒドロキシプロピルアイを含む薬液のろ過には、 PP(ポリプロピレン)フィルターと滅菌グレードの低吸着PES(ポリエーテルスルホン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルターを推奨しています。
案例1:コンタクトレンズ用硬性角膜ケア液
主要成分:ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩、ポリビニルピロリドン、その他賦形剤
推奨フィルター組合: HPP0.45+APP0.65+DLHPVDF(0.45+0.22)+DLHPVDF(0.45+0.22)
Vmax(定圧)試験法により、試験成績は以下の通りです:
案例2:ハードコンタクトレンズ用多機能ケア液
主要成分:0.13%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロクサム、その他賦形剤
推奨フィルター組合:APP0.65+PEHS+SLHS+SLHS
Vmax(定圧)試験法により、試験成績は以下の通りです:
案例3:塩酸アゼラスチン点眼液
主要成分:0.1%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、塩酸アゼラスチン、塩化ベンザルコニウム、その他賦形剤
推奨フィルター組合:PEHS+SLHS+SLHS
Vmax(定圧)試験法により、試験成績は以下の通りです:
案例4:複合デキストラン 70 点眼薬
物料主要成份:0.3%羟丙甲纤维素,右旋糖酐,苯扎氯铵和其余辅料
推奨フィルター組合:
DLHPVNDR(1.0+0.45)+LHPVDF0.22+LHPVDF0.22
Vmax(定圧)試験法により、試験成績は以下の通りです:
案例5:コンタクト レンズ ケア ソリューション
主要成分:ヒプロメロース0.04%、ポロクサマー、その他賦形剤
推奨フィルター組合:APP0.65+LHPVDF0.45+LHPVDF0.22+LHPVDF0.22 まだは APP0.65+PEHS+DSLES+DSLES
Vmax(定圧)試験法により、試験成績は以下の通りです:
結論
上記の実験結果から、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む眼科用製品の場合、低吸着加工したPESおよびPVDFメンブレンのろ過能力は、従来のPESメンブレンより著しく優れており、これらの製品のろ過には、PEHS/SLHS/DSLESおよびLHPVDFシリーズフィルターを推奨します。